メニューをスキップしてタイトルへ



[平成25年度]住民監査請求の監査結果

地方文化事業負担金の支出について

2014年5月19日、掲載

監査委員事務局(0259-63-3112)

佐監公表第3号
平成26年5月1日

佐渡市監査委員、清水一次
佐渡市監査委員、中川隆一

地方自治法第242条第4項の規定により、住民監査請求の監査結果を公表します。

監査の請求

請求人

省略

請求書の提出

平成26年3月7日

請求の要旨

佐渡市世界遺産推進課(省略)課長、(省略)課長補佐、(省略)課長補佐、(省略)担当に対する「地方文化事業負担金不正支出」に関する措置請求の要旨は次のとおりである。

財務会計上の違法又は不当な行為

佐渡市世界遺産推進課(省略)課長補佐、(省略)担当は、平成25年3月29日に「金山の町佐渡相川の伝統芸能とまつり保存継承実行委員会」(以下、「相川伝統芸能保存会」と略す)より提出された『平成24年度補助事業等実績報告書』の映像の記録編集(DVD作成の計画)の実績約227.2万円が、未完了かつ内容不足(後日約16万円程度の作業価値と判明)であることをほぼ知っていながら、佐渡市補助金等交付規則第14条の適合審査規定および地方自治法第208条の会計年度規定に反して、不正に補助金(負担金)額200万円を確定し、補助金を200万円支出した。

また佐渡市世界遺産推進課(省略)課長補佐は、平成25年6月10日に「相川伝統芸能保存会」の平成24年度会計監査報告において、映像の記録編集(DVD作成の計画)の実績約227.2万円が、未完了かつ内容不足であることをほぼ知りながら嘘の監査報告を行い補助金の返却の機会を佐渡市に失わせた。

また佐渡市世界遺産推進課(省略)課長は、平成25年11月7日発行 佐総第986号「公文書非公開決定処分に対する異議申し立てについて(答申)」中で、情報公開審査会(略称)の調査に対し「現地調査等を通じて映像記録の確認も含め、活動実績の調査を行っている」と嘘の回答(後日、市議会での質問に、現地調査をしていなかったと回答している)をすることで補助金の返却の機会を佐渡市に失わせた。

請求により求める措置

以上の事実により、「相川伝統芸能保存会」へ支給した補助金200万円を佐渡市へ返却させるとともに、対象職員4名の責任を明確にし、適正な人事措置を要求する。また、「相川伝統芸能保存会」の行為は詐欺行為であり、佐渡市が「相川伝統芸能保存会」を刑事告訴することを要求する。

請求の要件審査

本件は、地方自治法第242条所定の要件を具備しているものと認め、これを受理した。

なお、同法第242条第2項の規定には、住民監査請求はその行為が終わった日から1年を経過した場合は行うことができないこととされている。

本請求は平成26年3月7日に行われ、負担金支出行為は平成24年10月5日であり、1年を経過しているが、これは概算払いでの支出であり、本請求において請求人は、当該事業負担金の額の確定となる平成25年3月29日の適合審査という精算手続きに違法、不当な点があるとしていることから、請求の期限の起算日を平成25年3月29日とし、1年以内であるものと認め受理した。

監査の実施

請求人の証拠の提出及び陳述

請求人に対して、地方自治法第242条第6項の規定に基づき、平成26年3月27日に新たな証拠の提出及び陳述の機会を設けた。

請求人は、陳述において請求の趣旨の補足説明を行い、新たな証拠資料を提出した。

監査対象事項

請求の内容から、佐渡市の財務会計上の行為として、「相川伝統芸能保存会」への平成24年度地方文化事業負担金200万円の支出が違法・不当な公金の支出であるかを監査の対象事項とした。

なお、請求人が求める措置のうち、対象職員4名の適正な人事措置と佐渡市が相川伝統芸能保存会を刑事告訴することを要求する措置については、財務会計上の行為に該当せず、地方自治法第242条に規定する住民監査請求の対象とはならないため監査の対象外とした。

監査対象部署

世界遺産推進課を監査対象部署とし、平成26年3月27日に事情聴取及び関係書類の調査を行った。

監査委員が認定した事実

平成24年度負担金の支出状況

相川伝統芸能保存会(正式名称は「金山の町佐渡相川の伝統芸能とまつり保存継承実行委員会」)は、東日本旅客鉄道株式会社と趣旨に賛同する相川の複数の地元団体及び佐渡市世界遺産推進課で構成している。

佐渡市世界遺産推進課は構成員となってはいるが、この会の運営を行っているのは地元団体である。

この会の設立目的は、「金山の町佐渡相川で生まれた、消えゆくまたは既に消えてしまった伝統芸能とまつりを復興及び復活させるため、次世代の指導者と後継者を育成し、後世へ保存し継承すること」となっている。

佐渡市世界遺産推進課は平成24年度に地方文化事業負担金として、指導者と後継者の育成や映像の記録編集、衣装と道具の制作及び資料の収集・整理・まとめ等の事業計画に対し、200万円を予算計上し、佐渡市補助金等交付規則の定める手続きに則り、平成24年10月5日に相川伝統芸能保存会に対し、概算払として200万円を支出した。

そして、平成25年3月29日に適合審査を書類により行い、その結果、概算払いの金額は変更なしと確定した。

この時点において、佐渡市世界遺産推進課による現地調査は行われていない。

しかし、その額の確定後、佐渡市世界遺産推進課は、平成25年7月30日、31日、8月2日、5日、12日、22日、26日、9月25日の8回に渡り、任意でこの事業活動実績について、現地確認も含めて調査し、この事業の申請内容及び事業目的に整合しない部分を確認した。

相川伝統芸能保存会への平成24年度負担金の返納状況

この後、世界遺産推進課は佐渡市補助金等交付規則に基づき、この交付決定の一部取り消しを行い、負担金1,105,845円の返還を命じ、加算金172,180円も合わせて1,278,025円を平成26年3月7日に徴収している。

負担金一部取消し及び返還金の内訳ならびに返還理由は次の表1のとおりである。

表1:負担金一部取消し及び返還金内訳ならびに返還理由
内訳額の確定(円)返還額(円)返還理由
指導者・後継者育成事業費312,00012,000指導が行われていないため
小・中・高等学校への指導22,00022,000指導が行われていないため
映像の記録編集費1,136,0001,055,570映像は、申請内容と異なるものが入っており、編集がされていないため
史料編纂は、今後の活用方法が示されないため
衣装と道具の製作費530,00016,275竹ざる・竹かごの領収書に他の品物の金額を加えているため
2,000,0001,105,845 

加算金額は、負担金の受領日から納付の日までの日数(519日)に応じ返還金額の年10.95%の利率を乗じた額とした。

さらに、相川伝統芸能保存会は、平成26年3月24日に会議を開き、平成24年度地方文化事業の負担金のうち、返還した1,105,845円を除いた残り894,155円についても道義的責任を果たすためとして自主返還することを決め、平成26年3月27日に佐渡市に納付している。

監査委員の判断

監査の結果、相川伝統芸能保存会への平成24年度地方文化事業負担金の支出について、規則に基づく適合審査の時点において、事業実績報告書の内容に、申請内容及び事業目的に整合しない記載があり、その点を確認できなかったという事実はあるものの、その後は、改めて現地調査による確認を行い、その結果、負担金の返還命令等の必要な手続きを行っている。このことは、補助金等交付規則に則した精算事務として妥当なものと判断できる。

さらに、相川伝統芸能保存会が負担金の残額を自主返還し、全額が返還されたことにより、監査の対象とした平成24年度の地方文化事業負担金の支出には、違法・不当な公金の支出による財産的損害は認められず、相川伝統芸能保存会への負担金200万円を佐渡市へ返却させるべきとする請求人の主張は、すでにその理由を失っている。

監査の結果

結論

以上述べたとおり、平成24年度に支出した地方文化事業負担金は、全額が佐渡市に返還されており、住民監査請求の理由がなくなったものと認められる。

したがって、地方自治法第242条に定める適法な住民監査請求の要件に該当しないことから却下とする。

意見

本件請求については、既に負担金が返還されていることから、却下としたが、今後の補助金等交付事務については、規則に基づき、実績報告書審査の厳格化及び実施状況についての調査の徹底等、より厳しい認識をもって適正な執行に努められたい。

このページの先頭へ

「監査結果一覧(平成25年度:2013年度)」のトップへ