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[平成27年度]公営企業会計決算審査意見書

2016年12月26日、掲載

監査委員事務局(0259-63-3112)

本ページの目次

水道事業会計

上水道事業の当年度末の給水人口は人口減少の影響で昨年より692人減少し、42,567人となっており、佐渡市全人口の73.4%を対象に4箇所の上水道、5箇所の簡易水道で事業を実施している。

給水状況は、前年度と比較すると給水人口の減少の影響で総有収水量、総給水量はともに減少しているが、有収率は79.8%と0.4ポイント上昇している。これは有収率向上のための老朽管更新等の改善によるものである。

経営内容を前年度と比較してみると、人口の減少と有収水量が減少したことにより営業収益が203万4千円の減となり、営業外収益等を含めた総収益では431万1千円減の16億7,841万9千円となっている。減少の理由としては、高料金対策水利調整原水補償分としての一般会計繰入金9,733万2千円の減によるものである。

一方、費用については、配水管等の固定資産新規取得により減価償却費が4,435万5千円の増となるなど、営業費用の総額は7,030万5千円の増となり、営業外費用で企業債償還利息の減少により769万6千円の減となったものの、総費用は6,077万9千円増の15億4,212万9千円となっている。また、損益計算書における当年度純利益は、前年と比べ6,509万円減で1億3,629万1千円の黒字を計上しているが、これは、特別収益として簡易水道事業会計の廃止により簡易水道施設整備基金から7,169万9千円を引継いだ影響が大きい。

未収金は当年度末で3億1,927万7千円となっており、主なものとして国庫補助金1億9,287万7千円、水道料金7,934万円、工事負担金4,649万3千円となっている。

また、不能欠損額は120万8千円で、前年より63万3千円の減となっている。内訳は水道料金が120万1千円、開閉栓手数料が7千円となっている。

水道料金の未収については、前年度と比べ23万6千円の減となっている。相川地区の未収金は全体の57.5%を占め、依然として突出した状態である。未収金については適正な手続きとして給水停止措置等により新規滞納額の増加を未然に防止するとともに、収納及び徴収業務の民間委託等の検討も行い、未収金対策の取組みを強化されたい。

各経営分析指標においては、総収益と総費用の対比により収益性を示す指標である総収益対総費用比率は108.8%で、前年と比べると4.8ポイント下降、経常的な収益と費用の対比により単年度黒字の目安を示す指標である経常収益対経常費用比率は104.3%で、同じく9.4ポイント下降している。また、純粋な営業に関する収益と費用を対比する営業収益対営業費用比率は85.0%で、これも4.9ポイント下降している。

以上のように、収益性の分析比率では前年と比較して全てにおいて悪化しており、厳しい現状が示されている。

少子・高齢化の進行と人口減少、節水型社会への移行などにより、営業収益が年々減少する傾向にある中、施設の老朽化に伴う更新や老朽管の布設替等の維持管理費の増大、簡易水道事業の統合など、今後更に厳しい経営環境が続くものと考える。

佐渡市の水道事業が将来にわたって、安心で安定的な持続性のある水の供給を実現するために、経営の健全化と効率的な事業運営を望むものである。

次に不適正な予算執行及び改善を求める事務処理について意見を述べる。

水道料金の未収については、前年度より減少するなど一定の評価をするが、前年度と同様に一部の滞納者に対して、給水停止措置等により納入を促すなどの措置を何ら講ずることなく、当該者の水道料金を時効援用申し出の理由で不能欠損処分していた。

前年と同様な不適正な予算執行は誠に遺憾である。直ちに適正な手続きにより滞納処分されたい。

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病院事業会計

病院事業としては、両津病院と相川病院の2施設を運営し、両津病院は、常設3科常勤医師5名(内科3名、小児科1名、歯科口腔外科1名)と非常設5科(外科、整形外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、矯正歯科)を合わせ8科で一般病床99床の救急指定のへき地医療拠点病院として、また、相川病院は常設1科、常勤医師2名(内科2名)で療養病床52床の救急指定病院として運営されてきた。

当年度の入院患者数は延べ3万5,202人で前年度より647人減少し、外来患者数も延べ8万2,901人で775人減少した。これは佐渡市の人口減少や両津病院の1病棟閉鎖と内科医1名の退職が要因と考えられる。

経営状況については、前年度と比較すると、総収益は患者数の減少に伴い5,265万6千円の減となり、総費用は相川病院での院外処方箋の開始による材料費の減と会計制度改正による特別損失賞与・法定福利費引当金の減等により9,239万8千円の減となった。

前年度は損益計算書において8,073万4千円の純損失を計上していたが、当年度も純損失で4,099万2千円となっている。前年度と比較して赤字額は、3,974万2千円圧縮したものの引き続き経営状況は悪化を示しており、改善対策が望まれる。

各経営分析指標においては、総収益対総費用比率が98.2%で、前年度より1.6ポイント上昇したが、経常収益対経常費用比率は0.3ポイント下降し96.1%となり、前年に引き続き赤字となった。純粋な経営の収益と費用を対比する医業収益対医業費用比率は88.8%で、前年度と比較し増減なしとなっているが、いずれの比率も100%以下であり今後も更なる経営努力が求められる。

両津病院においては、前年同様に看護師の退職による補充ができず、3階病棟39床を休床して60床で運営、結果として、入院患者数が大幅減となり収支悪化に繫がっている。経営状況は、外来収益の1日当たりの診療収益増加があり経常収支比率で97.5%となり、純損失は前年度比で1,711万円減の252万3千円を計上することになった。

相川病院においては、常勤医師2名で外来、入院、往診、救急受入等の業務を行う状況であり、決算では、入院患者数・外来患者数ともに前年度を下回り、経常収支比率は91.9%、純損失は前年度比で2,263万2千円減の3,846万9千円を計上することになった。

また、未収金のうち、窓口未収金は2,650万1千円で、うち過年度分については1,312万4千円となっており、いずれも前年度より増加している。未収金対策には徴収体制の確立や徴収方法の再考などにより、解消に向けたより一層の努力を求めるものである。

以上のように、佐渡市の病院事業における経営環境は厳しい状況にある。特に両津病院では、看護師不足により平成26年4月より1病棟の閉鎖に追い込まれており、経営上危機的な状況に至っている。看護師不足を補うべく、民間紹介会社への登録や病院見学ツアー、離職看護師に向けた「復職プログラム」、看護職のワークライフバランス推進事業など実施されているが、更に積極的に取り組まれたい。

今後更なる経営改善を図り、地域住民の医療に対する要望に応えられるよう努力するとともに、両津病院については、移転新築に係る結論を早急に出されたい。

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